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佐とう製茶 高群専務に、お茶作りのお話を伺いました。

熊本 山鹿でのお茶づくりについて

高木この地域では、どんなお茶が主流なのですか?
専務 全国でも主流で、よく知られている「やぶきた」が8割、「やぶきた」より2~3日収穫が早い「さえみどり」が 1割、「おくみどり」が0.5割、「べにふうき」が0.5割くらいでしょうか。
「べにふうき」はとっても貴重なお茶で、「メチルカテキン」という成分が花粉症に効くと評判で、最近注目が集まっているんですよ。
「茶ぁ~みんぐ」にも配合されている「大麦若葉」は3月、他のお茶に先駆けて収穫するのですが、もちろん全て自家製です。
高木ひとことでお茶といっても、沢山種類があるんですね!
専務 そうなんですよ。ですから畑ごとに収穫時期が異なります。一般的に早い時期に摘んだ方が品質が高いんです。佐とう製茶の畑では、 一番茶の収穫が4月20日頃から始まり、2番茶まで収穫します。
葉を摘む時期は、一日でもずれると味に差が出ますので、収穫時期は本当に神経を使います。
高木収穫時に気をつけることは、他には何かありますか?
専務 収穫する直前に、茶木に布を被せて暗くする「被ふく」を行うこともあります。「被ふく」を行うと、
①色
②香り
③品質
が上がります。収穫前の葉を最後に一押し、力をつけさせて助ける、というような役目があります。
高木普段はどんな作業をされているのですか?
専務 収穫は結果ですから、良い結果を得るにはやはり、普段の準備が大切です。佐とう製茶の畑には、日頃から定期的に「FFC」という肥料を与えています。
「FFC」は人間が飲んでも身体に良いというすごい肥料で、これを与えると水が腐らず、根の張りがとても良いです。与え続けることが大事ですので、年に6~7回は散布します。
美味しいお茶の葉は、良い土壌からしか生まれません。

お茶作りを始めたきっかけ

高木何事も基盤作りが肝心なのですね。専務はお茶作りは、何年くらいされているのですか?
専務 自分は、20歳で佐とう製茶でバイトを始めたのがきっかけで、それからずっと居ますね。(笑)
それまで、みかんなどの果物の農家を手伝ったことがあり、外での作業が好きでした。
しかしここに入って3年くらいは手探り状態で、最近になってやっと少しわかってきたくらいですよ。
先ほどお話した収穫のこともそうですが、茶葉を加工する機械の操作も色々ありますし、その年の葉の状態によって、毎回同じことをすれば良いわけではないので、そこは 体で覚えるしかありません。生き物を相手にするわけですから。
高木そうですね、単にやり方を覚えれば出来るわけではないですね。専務にとって一番のやりがいは何ですか?
専務 まず、茶木や土壌に愛着を持って、大事に思うことから始まります。
よく耳にすることですが、子供を育てるように、良い所は伸ばし、足りないものは補うようにします。
一番のやりがいですか~、そうですね、自分が手を掛け、やった分だけ結果となって返ってくる所の面白さ、難しさではないでしょうか。
社長に比べたら、自分はまだまだですので、もっともっと頑張らないと、と思っていますよ。(笑)
高木高群専務、ありがとうございました!お茶作りを通して、自然の大事さと難しさ、専務の強く優しい人柄に触れることができ、大変勉強になりました。